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KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026

KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026

KOGEI WALK 2026
伊万里・有田焼 at TOKYO FANTASTIC 201



2026年10月23日(金)より、TOKYO FANTASTIC 201は「KOGEI WALK 2026」に参加いたします。今年、私たちがご紹介するのは、伊万里・有田焼。鍋島瀬兵窯、有田焼窯元しん窯 青花、渓山窯、やま平窯、四つの窯元の磁器が店内に並びます。

今回の企画に向けて、2026年6月、私たちは佐賀県の伊万里・有田を訪ねました。窯元へ足を運び、実際の器を見て、手に取り、お話を伺う。その中で出会ったのは、ひとことで「伊万里焼」「有田焼」と括るだけでは収まりきらない、まったく異なる四つの表情でした。

藍と白の器に描かれた、しん窯青花の異人さん。ひとつの器形を長く追究してきた、渓山窯のそば猪口。光を透かすほど薄いやま平窯の卵殻手。そして、大川内山に受け継がれる鍋島の系譜を背景に、色と文様の華やぎを見せる瀬兵窯の伊万里鍋島焼です。

400年を超えて受け継がれる有田の磁器と、350年余りの鍋島の系譜。その技術は、2026年の今も、朝のコーヒーを飲むカップになり、蕎麦を楽しむ器になり、晩酌の一杯を注ぐ薄い白磁になり、料理を盛る華やかな一皿になっています。今回は、そんな長い歴史と今日の食卓がつながるところまで、四つの窯元を通してご紹介します。

400年を超える有田焼、
350年余りの鍋島焼


日本の磁器生産は、17世紀初頭、有田を中心に発展しました。白磁、染付、色絵、青磁など、その後に広がっていった表現は実に多彩で、現在の有田焼にも「この姿だけが有田焼」と言い切れないほど幅広い器があります。

一方、「伊万里」という名前には、生産地だけでは説明できない歴史があります。江戸時代、有田周辺などで作られた肥前の磁器は、伊万里津から各地へ積み出されました。そのため「伊万里」の名は、現在の伊万里市で作られた焼き物だけを指すのではなく、肥前磁器が流通していく中で広く知られた名称でもありました。

そして伊万里の大川内山には、17世紀後半、鍋島藩の御用窯が置かれます。有田で発展した肥前磁器の技術ともつながりながら、将軍家への献上や諸大名への贈答、藩主の城中用などを目的に、器形、文様、色彩が磨かれていったのが鍋島焼の系譜です。

つまり、伊万里焼と有田焼を「まったく別の起源をもつ焼き物」と切り分けたり、「伊万里焼=鍋島焼」と考えたりすると、その歴史の広がりが見えにくくなります。有田を中心とする磁器生産、積出港として重要な役割を担った伊万里、そして大川内山の鍋島藩御用窯。それぞれの層を知ると、今回並ぶ四つの窯元の違いも、より面白く見えてきます。

伊万里・有田の四つの窯へ


2026年6月の産地訪問では、伊万里と有田を巡り、今回ご紹介する四つの窯元で器を見せていただきました。写真で知っていた器も、実際に持ってみると厚みや重さが違う。近くで見ると、筆の線や色、器の縁に新しい発見がある。産地を訪ねたからこそ、今回の店頭では「何を見ると面白いのか」までお伝えしたいと考えています。

有田焼窯元しん窯 青花
藍と白、食卓に現れる異人さん


しん窯 青花 - KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026
しん窯の「青花(せいか)」は、藍と白の染付を軸にした有田焼のブランドです。その器の中で、ひと目で心をつかまれるのが「異人さん」。唐草とともに描かれた異人、帆船、鳥など、異国の気配をまとった絵柄に、どこか親しみのある表情が加わります。

青花の器は、すべて手描き。呉須で描かれる青い線には、筆の動きや濃淡がそのまま残り、同じ異人というモチーフでも、一客ずつ顔つきや線の表情が変わります。異人の顔を見比べたり、唐草の線を追ったりしているうちに、ご自身が惹かれる一客も少しずつ見えてきます。

そして、青花の器は眺めるだけで完結しません。朝のパンや果物を盛れば、料理のまわりから藍の線がのぞく。料理を食べ進めると、隠れていた異人さんが少しずつ現れる。食べ終えたあと、器の中から目が合うところまでが、この器を使う楽しさです。

「かわいい異人さん」で終わらず、その表情をつくる筆の線、呉須の濃淡、料理を盛った時の見え方まで。店頭では何客かを並べながら、ご自身が気になる異人さんを探してみてください。

有田焼窯元しん窯 青花 公式Instagram
有田焼窯元しん窯 青花 公式サイト

渓山窯
そば猪口という、小さな器を追究する


渓山窯 - KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026
渓山窯を代表する器が、そば猪口です。1984年の「そば猪口100選」を契機に、ひとつの器形を長く追究しながら、古典柄をもとにした染付から現代的なアレンジまで、多くの絵柄を生み出してきました。

小さな円筒形の器だからこそ、柄の違いがそのまま選ぶ楽しさになります。一客だけを見るのもいいですが、いくつかを横に並べると、青の密度、線の太さ、文様の大きさ、余白の取り方までずいぶん違って見えます。

そして、そば猪口は蕎麦つゆだけの器ではありません。朝にはヨーグルトや果物を。昼には副菜の小鉢として。お茶を飲んだり、デザートを入れたり。手に収まる形や口縁の感触を確かめながら、「この柄なら何を入れよう」と考えられるところまでが、そば猪口を選ぶ楽しさです。

同じ器形を長く掘り下げることで、絵柄と使い方が広がっていく。渓山窯のそば猪口を前にすると、ひとつの形を追究することが、これほど多くの選択肢につながるのだと気づきます。

渓山窯 公式Instagram
渓山窯 公式サイト

やま平窯
光を透かす、卵殻手の薄い白磁


やま平窯 - KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026
手に取った瞬間、最初に伝わるのは、その薄さと軽さです。やま平窯のエッグシェルシリーズは、「卵殻手(らんかくで)」の技を現代へ展開した、有田焼の極薄白磁。厚さは約1mm。光にかざすと、白磁の向こうから光を感じるほどの薄さです。

江戸から明治期に作られた極薄磁器の技術ともつながりながら、現代の器として再構成された卵殻手。その魅力は、「薄い」という数値だけではありません。

唇に触れる口縁が薄いことで、日本酒、ビール、ワインなどを口へ運ぶ時の感触が変わります。持った時の軽さ、指先に伝わる厚み、飲み物を注いだ時の見え方。実際に使うことで、技術そのものが身体感覚へつながっていきます。

写真では白い器に見えていても、実物では、持つ、指で厚みを確かめる、光に透かすことで初めて分かる部分があります。技術を眺めるためだけの磁器ではなく、その薄さを毎日の一杯で使えること。そこに、やま平窯の卵殻手の魅力があります。


やま平窯 公式Instagram
やま平窯 公式サイト

鍋島瀬兵窯
大川内山に受け継がれる、伊万里鍋島焼の格調


鍋島瀬兵窯 - KOGEI WALK 伊万里・有田焼 10/23-11/5, 2026
伊万里の山あいにある大川内山。かつて鍋島藩の御用窯が置かれ、献上・贈答などのための磁器が作られた土地です。今回の産地訪問で瀬兵窯の器を前にした時、私たちが強く感じたのは、「静けさ」という言葉だけでは表せない、色と文様の華やぎ、そして献上文化を背景にした格調でした。

鍋島焼は、一般市場向けの器とは異なる目的の中で、器形や文様、色彩が磨かれてきた系譜を持ちます。現在の瀬兵窯の器は、もちろん江戸時代の献上品そのものではありません。鍋島藩御用窯の歴史をもつ大川内山で、その技術と美意識を背景に、伊万里鍋島焼を現在の器へつないでいます。

瀬兵窯では、透明感のある赤絵や、藍、山桃、蘇芳など自然の色素を用いた表現も見られます。器の中に置かれた文様、縁をめぐる色、余白とのバランス。近くで見ると、華やかさが単に色数の多さから生まれているのではないことも見えてきます。

副菜を盛る小鉢として。少し特別な日の一皿として。いつもの食卓の中へ一客加えた時にも、色絵や文様が料理のまわりに残ります。歴史を背景に持つ器でありながら、その格調を棚の中だけに置かず、料理を盛って使えることも、現在の伊万里鍋島焼を見る面白さです。

鍋島瀬兵窯 公式Instagram
鍋島瀬兵窯 公式サイト

四つの窯元から見えてくる、
伊万里・有田の磁器


異人という絵柄。そば猪口という器形。卵殻手という薄さの技術。そして、鍋島の献上文化を背景にした伊万里鍋島焼の格調。今回の四つの窯元は、同じ「磁器」という言葉の中にありながら、入口がまったく異なります。

しん窯青花では、筆で描かれた異人の顔を見る。渓山窯では、同じそば猪口を何客も並べて柄を選ぶ。やま平窯では、白磁を持ち上げ、光に透かし、薄い口縁を確かめる。瀬兵窯では、色絵や文様の配置を近くで眺める。四つを一度に見ることで、「伊万里・有田焼」という名前の向こう側にある磁器文化の幅が見えてきます。

そして、その歴史は博物館の中だけにあるものではありません。異人の皿に朝食を盛る。そば猪口に副菜を入れる。薄い白磁で晩酌をする。伊万里鍋島焼の器を食卓の中央に置く。400年を超えて育ってきた技術が、今日の一食、一杯のための器として使えること。それが今回、TOKYO FANTASTIC 201で四つの窯元をご紹介したい大きな理由です。

KOGEI WALK 2026とは|
旧JTCWから続く、伝統的工芸品と街を歩く企画


KOGEI WALKは、一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会が主催する、伝統的工芸品の産地と小売店舗が共同で取り組むイベントです。2025年までの名称は「JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK(JTCW)」。2026年から「KOGEI WALK」という名称になりました。

KOGEI WALK 2026は、2026年10月23日(金)から11月5日(木)まで開催されます。産地と店舗がつながり、工芸品や産地を紹介しながら、実際に見て、知り、選ぶ機会を街の中につくる企画です。

TOKYO FANTASTIC 201も今回、2026年6月に伊万里・有田へ足を運び、窯元の皆様から直接お話を伺いながら、今回の企画を組み立ててきました。

KOGEI WALK 2026
公式情報


KOGEI WALK 2026公式サイトでは、全国の参加工芸品や都内の参加店舗、イベントの楽しみ方などをご覧いただけます。TOKYO FANTASTIC 201は、表参道エリアの参加店舗として、経済産業大臣指定伝統的工芸品「伊万里・有田焼」をご紹介しています。

今回のTOKYO FANTASTIC 201での展示情報は、KOGEI WALK公式の店舗ページからもご覧いただけます。会期前・会期中の最新情報は、KOGEI WALK公式Instagramでも発信されています。

KOGEI WALK 2026公式|TOKYO FANTASTIC 201 × 伊万里・有田焼
KOGEI WALK 2026 公式Instagram

JTCWからKOGEI WALKへ。
産地を訪ねる活動を続けて


TOKYO FANTASTICは、KOGEI WALKの前身であるJTCWに過去6回参加してきました。2018年の豊岡杞柳細工、2019年の別府竹細工、2021年の笠間焼、2023年の益子焼、2024年の信楽焼、そして2025年の三川内焼。産地を訪ね、作り手から学び、それぞれの工芸を東京の暮らしへつなぐ取り組みを続けています。

とくに2025年の三川内焼から、2026年の伊万里・有田焼へという流れには、ひとつの連続性があります。三川内、伊万里、有田は、歴史的には肥前磁器という大きな文化圏の中で関わりながら発展してきました。昨年の三川内から、今年は伊万里・有田へ。産地を巡るように実物を見ていくと、白磁、染付、器形、絵付け、それぞれの違いがより立体的に見えてきます。

2025年 JTCW「三川内焼豆皿展」の記事を見る

伊万里・有田焼、
KOGEI WALK 2026について


KOGEI WALK 2026とは何ですか?


KOGEI WALK 2026は、一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会が主催し、伝統的工芸品の産地と小売店舗が共同で展示・販売・情報発信を行うイベントです。旧称はJAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK(JTCW)で、2026年からKOGEI WALKという名称になりました。2026年の会期は10月23日(金)から11月5日(木)です。

伊万里焼と有田焼は何が違うのですか?


伊万里焼と有田焼は、歴史の始まりから完全に別々だった焼き物ではありません。17世紀初頭、有田を中心に肥前の磁器生産が発展し、その多くが伊万里津から積み出されたことで「伊万里」の名が広く知られました。現在は、有田を中心に作られる磁器を有田焼、伊万里で作られる磁器を伊万里焼と案内するのが分かりやすい一方、江戸期の生産史と流通史を知ると両者の深いつながりが見えてきます。

鍋島焼とは何ですか?


鍋島焼は、有田で発展した肥前磁器の技術ともつながりながら、伊万里・大川内山の鍋島藩御用窯で、将軍家への献上や諸大名への贈答などのために特別に磨かれてきた磁器の系譜です。鍋島染付、色鍋島、鍋島青磁などが知られ、器形、線、文様、色彩が整えられてきました。現在の大川内山では、その歴史や技術、美意識を背景に、現代の伊万里鍋島焼が作られています。

KOGEI WALK 2026でTOKYO FANTASTIC 201が紹介する窯元は?


KOGEI WALK 2026でTOKYO FANTASTIC 201がご紹介するのは、鍋島瀬兵窯(伊万里焼)、有田焼窯元しん窯 青花(有田焼)、渓山窯(有田焼)、やま平窯(有田焼)の4窯元です。異人の染付、そば猪口、卵殻手の薄い白磁、伊万里鍋島焼と、異なる入口から伊万里・有田の磁器をご覧いただけます。

KOGEI WALK 2026
伊万里・有田焼 at TOKYO FANTASTIC 201


2026年10月23日(金)-11月5日(木)

参加窯元
鍋島瀬兵窯(伊万里焼)
有田焼窯元しん窯 青花(有田焼)
渓山窯(有田焼)
やま平窯(有田焼)

TOKYO FANTASTIC 201
〒107-0062
東京都港区南青山3-16-6-201
営業時間 12:00-19:00
定休日 水曜日
tel. 070-2315-3006
東京メトロ「表参道駅」A4出口から徒歩約3分

※11月3日(祝・火)文化の日は営業いたします。
※会期中の10月28日(水)、11月4日(水)は定休日です。


四つの器を、
実際に手に取って


異人さんの顔を何枚か見比べる。そば猪口を手の中へ収めて、気になる柄を探す。卵殻手の白磁を光へかざして、その薄さを指先でも確かめる。伊万里鍋島焼の色と文様を、器の縁から見込みまで近くで眺めてみる。

歴史を知ったあとに実物へ戻ると、最初とは違う場所が気になってくることがあります。そして器を手にしたら、その次は「自分なら何を盛ろう」「この器で何を飲もう」と考えてみる。四つの窯元を行き来しながら、ご自身の食卓へ迎えたい一客を見つけていただけましたら嬉しいです。

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最新情報はTOKYO FANTASTIC 201のInstagramで発信しています。KOGEI WALK 2026の会期中も、4窯元の作品をより近くで撮影した写真や、それぞれの器の見どころ、店内の様子などを詳しくご紹介してまいります。ぜひInstagramもあわせてご覧くださいませ。
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地下1階に、ドライフラワー専門店「Tida Flower 表参道店」。
2階201号室に、うつわと工芸、暮らしのストア「TOKYO FANTASTIC 201」がございます。

表参道駅A4出口より徒歩約3分。
季節のドライフラワーを選びに、作家もののうつわや工芸に出会いに。

どうぞごゆっくりお立ち寄りください。
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